再び、泥棒と遭遇 <前編>

 

私には小学生の姪っ子がいる。

 

盆暮れの時期は実家に帰ると姪っ子が遊びに来ているので

そんな時は決まって

「なあなあ、怖い話してや。」

と、日本昔話を聞きたがる孫のように

必ず私に話を聞かせろとせがんで来る。

 

今回は過去に体験した、泥棒遭遇体験第二弾の話をした。

 

それは、今から20年ほど前のできごと。

友人がマンションで一人暮らしを始めたというので遊びに行った。

夜遅くまでゲームなどをして遊び、

疲れてそのまま雑魚寝。

次の日の朝、友人は仕事なので

雑魚寝している私をそのまま残して仕事に行った。

 

昼頃に目覚めた私は休みだったので、

友人が帰って来るまでお留守番することにした。

 

すると、玄関のチャイムが鳴った。

 

大家さんか?

新聞の勧誘か?

 

面倒臭いので放っておこう。

しばらくしたら帰るだろうと思っていたが

訪問者は玄関チャイムを何度も鳴らす。

 

昨夜は結構はしゃいでいたので、

大家さんか、もしくは上の階の住人が怒って来たのだろうか。

 

しつこくも玄関チャイムを連打で10回以上鳴らす。

大家さん、いくらなんでも鳴らしすぎでしょ?

相当ご立腹のようだ。

 

「何かご用ですか?」

と、出て行きたいところだが

この部屋の借主でもない人間が出て行って

おかしな展開になってはいけないので、じっと我慢。

訪問者が諦めて帰るまでおとなしくしていると、

玄関チャイムが鳴り止んだ。

 

 

<中編につづく>

 

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